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将棋 女流名人位戦[飛んで青島](下)日本将棋ブーム第3の地

(2007/03/03付 スポーツ報知)

◇将棋アルゼ杯第33期女流名人位戦5番勝負第3局[飛んで青島]

主催 報知新聞社 日本将棋連盟
特別協賛 アルゼ(株)
協力 (株)エスコミュニケーション

青島では、夕食後、夜7時を過ぎると、公園や街灯の下など屋外で、トランプ、チェス、マージャン、そして将棋に興じる人の姿を多く見かける。中国将棋はシャンチー(象棋)と呼ばれ、競技人口は5億人以上とも言われる。日本の将棋と同様、中国の男の子なら父親や近所の人に教わってひと通りはできる伝統ゲームだ。

将棋の発祥は、多数の説があるが、古代インドで遊ばれたチャトランガという4人制のサイコロ将棋が、西へ流れてチェスに、東に流れて中国将棋になったとされる。日本には、奈良時代の遣唐使が中国から持ち帰ったのがきっかけで、室町時代までに現在の日本将棋の型ができあがった説が有力だ。日本将棋は、相手から取った駒を使えるという点がシャンチーとの大きな違いだ。

今、中国の北京、上海の2大都市で日本将棋が広まっている。北京では、95年に竜王戦が開かれたのがきっかけで、人気に火がついた。将棋を指すことで子供の礼儀や学力、日本語を覚えるのに有効と考える親も多いという。中国では、子供の課外活動施設として音楽やスポーツ、科学など専門分野を教える「少年宮」があるが、北京の「少年宮」に将棋が導入されたほど。また上海でも昨年、役所に認定された「将棋クラブ」が発足。大会も頻繁に開かれている。

北京と上海のちょうど中間にある青島。女流名人位戦がきっかけで、2大都市に続き、日本将棋ブームの第3の地になることは間違いない。(終わり)

◇第3局見どころ

矢内理絵子女流名人(27)=写真上=と中井広恵女流6段(37)=同下=が1勝1敗のタイで迎える第3局。その戦型は「矢倉」になる公算が強い。これまで2人の対局は26局あるが、その半分の13局が矢倉だ。矢内が後手番の場合は矢倉になることが多い。中井が初手に角道を開けても、矢内が2手目に飛車先の歩を突いて矢倉の戦型に持ち込むケースが目立つのだ。第2局はこの矢倉で戦っているが、2人とも内容に不満があったため、第3局も「矢倉でもうひと勝負」という気がする。中井が初手に飛車先の歩を突けば、相掛かり戦も十分にあり得る。(観戦記者・長谷一男)